歌舞伎ソ連公演90周年事業:四代目市川左團次、市川蔦之助、小鹿野町子供歌舞伎団による歌舞伎公演について
平成30年7月10日

「ロシアにおける日本年」事業として、以下のとおり歌舞伎公演を実施します。
1 概要及び企画背景
ウラジオストクが日本人にとってヨーロッパへの玄関口と言われる由縁のひとつに、1912年から1940年まで運航していた「欧亜国際連絡列車」の存在があります。新橋(東京)発の列車が金ヶ崎駅(敦賀港駅)でウラジオストク行きの船に連絡し、シベリア鉄道を経由してヨーロッパへと通じていました。当時、船を利用すると日本からヨーロッパへは1ヶ月、このルートでは東京-パリ間をわずか17日間で結び、多くの人々や文化を運びました。
そのひとつが、二代目市川左團次一座の歌舞伎ソ連公演でした。残念ながら、ウラジオストクで公演は行われませんでしたが、一座がウラジオストク港に到着した1928年7月16日はホテル「ザラトイ・ローグ(金角湾)」で歓迎会が催されたという記録が残っています。本公演は、旧ホテル「ザラトイ・ローグ(金角湾)」の向かいにあるフィルハーモニー劇場を主会場として選定しました。
一座は10日間のシベリア鉄道の旅の後、海外では初となる歌舞伎公演をモスクワとレニングラード(現サンクトペテルブルク)で行い、再び同ルートで帰京しました。左團次は、興行地のモスクワにおいて、モスクワ芸術座のK.S.スタニスラフスキーと出会い、舞台芸術について意見を交わしました。これは日露の演劇界にとって歴史的な出会いでした。左團次もスタニスラフスキーも、それぞれ母国の演劇界を筆頭する立場にあり、その後の両国の演劇芸術、文化にお互いの技術を積極的に取り入れ、その結果が現在の日本の歌舞伎や新劇に繋がり、ロシアのドラマ演劇の発展にも繋がりました。
本公演は歌舞伎ソ連公演90周年を記念するイベントであるため、四代目市川左團次氏を日本から特別に招聘し、歌舞伎界のスターである四代目市川左團次氏による歌舞伎踊り、市川蔦之助氏による女方の踊り、所作のマスタークラス、白百合女子大学日置貴之准教授による歌舞伎90周年をテーマとした講演、さらに小鹿野町子供歌舞伎によるロシア語の口上、最後に「寿曽我対面 工藤館之場(ことぶきそがのたいめん くどうやかたのば)」をロシア語の字幕付きで公演を行います。
本事業の目的の一つが、今後の日露間の発展を担う子供同士の交流。滞在中には、地元学生や演劇人を対象とした交流会、子供の芸術団同士の交流会なども行い、日露文化交流の発展とその歴史を次世代に伝え、相互理解を目的としたイベントを企画しました。そのため、本事業は、フィルハーモニー劇場、青年劇場、ウラジオストク子供創作宮殿及び全ロシア子供センター「オケアン」において実施し、様々な会場において子供から大人までの幅広い年齢層の方に歌舞伎への理解を深めて頂きたいと思います。
「ロシアにおける日本年」が開催される記念すべき2018年に、歌舞伎公演や日露青年交流会を通じて、ウラジオストクの市民の皆さんと一緒に「歌舞伎ソ連公演90周年」をお祝いします。
2 歌舞伎とは
誕生は約400年前。歌舞伎という名称は「歌」、「踊り」、「芝居・演技」という意味の漢字3文字で構成されており、日本を代表する伝統的な演劇です。ストーリーは実際にあった事件や恋愛のスキャンダルなどがあります。セリフは江戸時代の言葉を使用(本公演ではロシア語字幕を投影)。歌舞伎は、第三回ユネスコ「人類の口承及び無形遺産に関する傑作」の宣言を受けた日本の古典エンターテインメントの至宝です。
3 開催日
2018年7月28日(土)及び29日(日)
4 プログラム(交流イベントについては内容の変更の可能性あり)
(1)7月28日
10:00
小鹿野町子供歌舞伎団がウラジオストク子供創作宮殿を訪れ、ロシア児童との交流会を開催します。
交流会では、歌舞伎団の活動に関する説明、過去の歌舞伎公演の映像を上映し、歌舞伎公演において使用される楽器による演奏を
披露します。ロシア児童からは、ロシアの伝統的な音楽やダンスを披露し、文化を通じた日露青年交流会を行います。
場所は、ウラジオストク子供創作宮殿(ウラジオストク市オケアンスキー大通り43)。
11:00
青年劇場において、歌舞伎俳優による記者会見、演劇関係者及び演劇を学ぶ学生等に対する歌舞伎の所作のマスタークラスを実施しま
す。
マスコミを対象とした四代目市川左團次、市川蔦之助に対するインタビュー及び写真撮影を実施し、歌舞伎界のスターである俳優の生の
声を取材する場を設けます。また、特徴的な歌舞伎の所作をロシアの演劇関係者や俳優を志す学生に知って頂きたく、日本でも体験する
のが貴重なマスタークラスを実施します。
なお、演劇研究家である白百合女子大学の日置貴之准教授に対し、 90年前の歌舞伎ソ連公演についてもインタビューすることも出来ま
す。
場所は、青年劇場(ウラジオストク市スヴェトランスカヤ通り15a)。
17:00
フィルハーモニー劇場小ホールにおいて、日置貴之白百合女子大学准教授による歌舞伎ソ連90周年の歴史講演を実施します。
90年前の公演の際に撮影された写真を見せながら、ソ連で初めて実施された歌舞伎公演及び演劇の歴史について紹介します。
入場無料です。
場所は、フィルハーモニー劇場小ホール(ウラジオストク市スヴェトランスカヤ通り15)。
18:00
フィルハーモニー劇場大ホールにおいて、本事業のメインとなる歌舞伎俳優による歌舞伎踊り及び小鹿野子供歌舞伎団による歌舞伎を
披露します。
本公演においては、四代目市川左團次による踊り「鶴亀」及び市川蔦之助による「藤娘の藤音頭」を披露した後、小鹿野子供歌舞伎団に
よる『寿曽我対面工藤館之場』を披露します。
同演目は、二人の兄弟が18年前に殺された父の敵討ちを描いたストーリーであり、サムライ、敵役、仲介役、道化役、娘役と豪華な役柄
が揃っている、日本では正月に公演されるおめでたい演目です。
セリフについてはロシア語字幕を表示するので、ロシア人の方にも十分に楽しんで頂けるプログラムです。
歌舞伎の衣装や舞台セットを日本から持ち込み、日本で公演している本格的な歌舞伎の舞台をウラジオストクにおいて再現します。
また、舞台の上で女方が出来るまでの化粧や衣装の着付けを行います。
大人から子供までの幅広い年齢の方に楽しんで頂くため、チケットの価格は200ルーブル~600ルーブルに設定しました。入手方法は、
下記7を参照してください。
場所は、フィルハーモニー劇場大ホール(ウラジオストク市スヴェトランスカヤ通り15)。
(2)7月29日
10:00
全ロシア子供センター「オケアン」において、歌舞伎俳優及び小鹿野子供歌舞伎団による青年交流イベントを実施します。
ロシア全土からサマーキャンプなどでウラジオストクを訪れている青年を対象に歌舞伎団の活動に関する説明、過去の歌舞伎公演の映
像上映し、歌舞伎公演において使用される楽器による演奏及び歌舞伎俳優による所作のマスタークラスを実施します。
場所は、全ロシア子供センター「オケアン」(ウラジオストク市アルテコフスカヤ通り10)。
17:00
フィルハーモニー劇場小ホールにおいて、日置貴之白百合女子大学准教授による歌舞伎ソ連90周年の歴史講演を実施します(前日同時
刻の講演と同じ)。
18:00
フィルハーモニー劇場大ホールにおいて、本事業のメインとなる歌舞伎俳優による歌舞伎踊り及び小鹿野子供歌舞伎団による歌舞伎を
披露します(前日同時刻の公演と同じ)。
5 主催者
在ウラジオストク総領事館
6 共催者
日本・ウラジオストク協会
7 チケット情報
(1)インターネットによる販売
VL.RU:https://www.vl.ru/afisha/vladivostok/event/96605
Dalparter:http://dalparter.ru/event/284/buy1/21948
(2)チケット売り場による販売
ウラジオストク市内にある以下の販売店6か所
・ТЦ "Первореченский " (пр-т Острякова, 13, 1-й этаж)
・Офис компании "Подряд" (ул. Жигура, 34)
・ТРЦ "Черёмушки" (ул. Черемуховая, 15)
・КТ "Галактика" (ул. Добровольского, 5)
・ТРЦ «Максим» (пр-т 100-летия Владивостока, 57г, 1-й этаж)
・ТК «Центральный» (ул. Светланская, 29, стр. 2)
1 概要及び企画背景
ウラジオストクが日本人にとってヨーロッパへの玄関口と言われる由縁のひとつに、1912年から1940年まで運航していた「欧亜国際連絡列車」の存在があります。新橋(東京)発の列車が金ヶ崎駅(敦賀港駅)でウラジオストク行きの船に連絡し、シベリア鉄道を経由してヨーロッパへと通じていました。当時、船を利用すると日本からヨーロッパへは1ヶ月、このルートでは東京-パリ間をわずか17日間で結び、多くの人々や文化を運びました。
そのひとつが、二代目市川左團次一座の歌舞伎ソ連公演でした。残念ながら、ウラジオストクで公演は行われませんでしたが、一座がウラジオストク港に到着した1928年7月16日はホテル「ザラトイ・ローグ(金角湾)」で歓迎会が催されたという記録が残っています。本公演は、旧ホテル「ザラトイ・ローグ(金角湾)」の向かいにあるフィルハーモニー劇場を主会場として選定しました。
一座は10日間のシベリア鉄道の旅の後、海外では初となる歌舞伎公演をモスクワとレニングラード(現サンクトペテルブルク)で行い、再び同ルートで帰京しました。左團次は、興行地のモスクワにおいて、モスクワ芸術座のK.S.スタニスラフスキーと出会い、舞台芸術について意見を交わしました。これは日露の演劇界にとって歴史的な出会いでした。左團次もスタニスラフスキーも、それぞれ母国の演劇界を筆頭する立場にあり、その後の両国の演劇芸術、文化にお互いの技術を積極的に取り入れ、その結果が現在の日本の歌舞伎や新劇に繋がり、ロシアのドラマ演劇の発展にも繋がりました。
本公演は歌舞伎ソ連公演90周年を記念するイベントであるため、四代目市川左團次氏を日本から特別に招聘し、歌舞伎界のスターである四代目市川左團次氏による歌舞伎踊り、市川蔦之助氏による女方の踊り、所作のマスタークラス、白百合女子大学日置貴之准教授による歌舞伎90周年をテーマとした講演、さらに小鹿野町子供歌舞伎によるロシア語の口上、最後に「寿曽我対面 工藤館之場(ことぶきそがのたいめん くどうやかたのば)」をロシア語の字幕付きで公演を行います。
本事業の目的の一つが、今後の日露間の発展を担う子供同士の交流。滞在中には、地元学生や演劇人を対象とした交流会、子供の芸術団同士の交流会なども行い、日露文化交流の発展とその歴史を次世代に伝え、相互理解を目的としたイベントを企画しました。そのため、本事業は、フィルハーモニー劇場、青年劇場、ウラジオストク子供創作宮殿及び全ロシア子供センター「オケアン」において実施し、様々な会場において子供から大人までの幅広い年齢層の方に歌舞伎への理解を深めて頂きたいと思います。
「ロシアにおける日本年」が開催される記念すべき2018年に、歌舞伎公演や日露青年交流会を通じて、ウラジオストクの市民の皆さんと一緒に「歌舞伎ソ連公演90周年」をお祝いします。
2 歌舞伎とは
誕生は約400年前。歌舞伎という名称は「歌」、「踊り」、「芝居・演技」という意味の漢字3文字で構成されており、日本を代表する伝統的な演劇です。ストーリーは実際にあった事件や恋愛のスキャンダルなどがあります。セリフは江戸時代の言葉を使用(本公演ではロシア語字幕を投影)。歌舞伎は、第三回ユネスコ「人類の口承及び無形遺産に関する傑作」の宣言を受けた日本の古典エンターテインメントの至宝です。
3 開催日
2018年7月28日(土)及び29日(日)
4 プログラム(交流イベントについては内容の変更の可能性あり)
(1)7月28日
10:00
小鹿野町子供歌舞伎団がウラジオストク子供創作宮殿を訪れ、ロシア児童との交流会を開催します。
交流会では、歌舞伎団の活動に関する説明、過去の歌舞伎公演の映像を上映し、歌舞伎公演において使用される楽器による演奏を
披露します。ロシア児童からは、ロシアの伝統的な音楽やダンスを披露し、文化を通じた日露青年交流会を行います。
場所は、ウラジオストク子供創作宮殿(ウラジオストク市オケアンスキー大通り43)。
11:00
青年劇場において、歌舞伎俳優による記者会見、演劇関係者及び演劇を学ぶ学生等に対する歌舞伎の所作のマスタークラスを実施しま
す。
マスコミを対象とした四代目市川左團次、市川蔦之助に対するインタビュー及び写真撮影を実施し、歌舞伎界のスターである俳優の生の
声を取材する場を設けます。また、特徴的な歌舞伎の所作をロシアの演劇関係者や俳優を志す学生に知って頂きたく、日本でも体験する
のが貴重なマスタークラスを実施します。
なお、演劇研究家である白百合女子大学の日置貴之准教授に対し、 90年前の歌舞伎ソ連公演についてもインタビューすることも出来ま
す。
場所は、青年劇場(ウラジオストク市スヴェトランスカヤ通り15a)。
17:00
フィルハーモニー劇場小ホールにおいて、日置貴之白百合女子大学准教授による歌舞伎ソ連90周年の歴史講演を実施します。
90年前の公演の際に撮影された写真を見せながら、ソ連で初めて実施された歌舞伎公演及び演劇の歴史について紹介します。
入場無料です。
場所は、フィルハーモニー劇場小ホール(ウラジオストク市スヴェトランスカヤ通り15)。
18:00
フィルハーモニー劇場大ホールにおいて、本事業のメインとなる歌舞伎俳優による歌舞伎踊り及び小鹿野子供歌舞伎団による歌舞伎を
披露します。
本公演においては、四代目市川左團次による踊り「鶴亀」及び市川蔦之助による「藤娘の藤音頭」を披露した後、小鹿野子供歌舞伎団に
よる『寿曽我対面工藤館之場』を披露します。
同演目は、二人の兄弟が18年前に殺された父の敵討ちを描いたストーリーであり、サムライ、敵役、仲介役、道化役、娘役と豪華な役柄
が揃っている、日本では正月に公演されるおめでたい演目です。
セリフについてはロシア語字幕を表示するので、ロシア人の方にも十分に楽しんで頂けるプログラムです。
歌舞伎の衣装や舞台セットを日本から持ち込み、日本で公演している本格的な歌舞伎の舞台をウラジオストクにおいて再現します。
また、舞台の上で女方が出来るまでの化粧や衣装の着付けを行います。
大人から子供までの幅広い年齢の方に楽しんで頂くため、チケットの価格は200ルーブル~600ルーブルに設定しました。入手方法は、
下記7を参照してください。
場所は、フィルハーモニー劇場大ホール(ウラジオストク市スヴェトランスカヤ通り15)。
(2)7月29日
10:00
全ロシア子供センター「オケアン」において、歌舞伎俳優及び小鹿野子供歌舞伎団による青年交流イベントを実施します。
ロシア全土からサマーキャンプなどでウラジオストクを訪れている青年を対象に歌舞伎団の活動に関する説明、過去の歌舞伎公演の映
像上映し、歌舞伎公演において使用される楽器による演奏及び歌舞伎俳優による所作のマスタークラスを実施します。
場所は、全ロシア子供センター「オケアン」(ウラジオストク市アルテコフスカヤ通り10)。
17:00
フィルハーモニー劇場小ホールにおいて、日置貴之白百合女子大学准教授による歌舞伎ソ連90周年の歴史講演を実施します(前日同時
刻の講演と同じ)。
18:00
フィルハーモニー劇場大ホールにおいて、本事業のメインとなる歌舞伎俳優による歌舞伎踊り及び小鹿野子供歌舞伎団による歌舞伎を
披露します(前日同時刻の公演と同じ)。
5 主催者
在ウラジオストク総領事館
6 共催者
日本・ウラジオストク協会
7 チケット情報
(1)インターネットによる販売
VL.RU:https://www.vl.ru/afisha/vladivostok/event/96605
Dalparter:http://dalparter.ru/event/284/buy1/21948
(2)チケット売り場による販売
ウラジオストク市内にある以下の販売店6か所
・ТЦ "Первореченский " (пр-т Острякова, 13, 1-й этаж)
・Офис компании "Подряд" (ул. Жигура, 34)
・ТРЦ "Черёмушки" (ул. Черемуховая, 15)
・КТ "Галактика" (ул. Добровольского, 5)
・ТРЦ «Максим» (пр-т 100-летия Владивостока, 57г, 1-й этаж)
・ТК «Центральный» (ул. Светланская, 29, стр. 2)